


下北沢の古本屋、クラリスブックスさんによるリトルプレス『投光』。
こちらの記念すべき第10号、2023年春号でございます。
(2023年3月発行時点で最新号)
《過去の例が示すようにミスを犯すのは人間です》
──映画『2001年宇宙の旅』より
人類と技術の繋がりを描いた名画内のキャラクターHAL9000による言葉と共に幕を開ける今号の特集は「テクノロジーの夢」。
テクノロジーを通じて見える時間の捉え方や、未来に実現する事象の不確定について。あるいはアナログだからこそ生じる自由や同時代に生きる人びとと紡ぐ歴史について。
4名の執筆者が想う「テクノロジーの夢」から浮かぶ、テクノロジーが写すもの──。
《未来が見えないように、他人の過去の記憶というものは見えない。しかし人は過去と未来の狭間の現在を不断に生き続け、記憶をよりどころにより良き生き様を探し続けなければならない。》
──本書9頁、石村光太郎「ヤンを忘れぬために」より
また、おなじみ「クラリス・シネマ・クラブ」のコーナーも収録。
シネフィルが抱える矛盾──孤独とライブ感の揺らぎについての随想と昨年下半期に観た作品の中でも印象的だった作品レビューの2本立て。
ほか、クラリスブックス店主・高松さんによる、故人との本を通じたつながりと持ち主の隠しておきたかったことを現場の経験から綴った古本コラム。
トレイライツレコード主宰・谷口さんによる、ヘイトスピーチは表現の自由の範疇にないことを主軸とした公共空間についての論考も収録された充実の一冊です。
※ 目次や執筆者、表紙写真と装丁のクレジットは、アイテム画像二枚目をご参照くださいませ。
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著者:アイテム画像二枚目ご参照
出版社:クラリスブックス
発行年:2023年3月31日 初版
状態:中綴じ製本、44頁、新本のため新品