


《猫がゆったりと眠りながら暮らせる国は心が富む国という》
── 「富国強猫」本紙表紙より(本紙の旗印)
東京都大田区南馬込発、猫の文学紙である「月刊ねこ新聞」。
広告のない紙面には猫について書かれたエッセイや詩歌、猫本の紹介文などがぎっしりと詰まっています。
創刊時には松谷みよ子や吉本隆明。
以降、長田弘、室生朝子、石牟礼道子、町田康、角田光代……と錚々たる文筆家による寄稿がこちらの紙面を彩りました。
今号は2023年5月号。
表紙の上頁に映える、鮮やかな青と朱のグラデーション。
そしてパズルを思わせる欠片の切れ目。異国の郷愁と情緒のあわいを、てくてく歩くひとりの猫。
画家・藤岡しんたろうさんによる作品「オールドタウン」。
この猫はときを越えて、どこまで歩いてゆくのでしょうか──。
同じく表紙の下頁では、夜を駆ける猫をうたった一篇の詩。
猫の向かう先を優しく想いながら夜の永遠をも感じる幻想的な作品は、
詩人・工藤直子さんによるものです。
また、今月の特別寄稿を担当されたかたは俳優・秋吉久美子さん。
猫への複雑な想いを思い出や犬への気持ちも絡ませながら、率直に綴られています。
ほか、詩人・佐々木幹郎さん、作家・角田光代さん、漫画家・ハルノ宵子さんがたによる連載も収録しています。
目次は商品写真2,3枚目をご参照くださいませ。
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出版社:猫新聞社
発行年:2023年5月12日 初版
状態:タブロイド版、8頁、新品